2016年8月5日金曜日

★シン ゴジラにおける「想定外」についての考察★



また個人的にはイヤな季節になってきました。
昨年はついに“ 熱中症 ”なるもので病院送りとなり、ベッドの中で徹底的に水分と若干の塩分を投与されたにも拘らず、なかなか排泄されるものが出ず、「こんなに入っていくものなのか。」と、人体の神秘なるものにむしろ感心をしていました。恐ろしいものです、皆様も充分御注意下さいませ。


さて、ウワサの「シン ゴジラ」を観てきました。
たまたま「映画の日」でもありましたニュー八王子シネマは、改修されて尚昭和の映画館の面影を残す佇まいで、ゴジラ映画を観るにはじゅうぶんな環境。(笑)開演前に大きい方をもよおしましてトイレに入れば、和式しか空いてなくそれでさえ「昭和の男は和式が基本!」などと、ワケのわからない理屈を唱えつつ跨ったのでありました。(笑)


さて、レイトショー20:40から始まった約30年振りのゴジラ映画の感想ですが…。


なんでも今回のこの映画の監督さんが、エヴァンゲリオンの関係者(すいません、有名な方らしいのですが、どういうポジションの方なのか全く存じあげておりません。)との事は、公開前より伺っておりましたが、ワタクシこのエヴァンゲリオンなるアニメ(?)を全く知りませんでしたので、その点を全く先入観なく拝見できた事には、いささかの幸福感がありました。


今回の作品には「想定外」という言葉が何回も出てきます。
ま、そりゃ突然東京湾に怪獣が現れる訳ですから、確かに「想定外」なんでしょうけど、この「想定外」という言葉を隠れ蓑として、政府対応が「責任転化の応酬」を行う場面、また現在の自衛隊法の盲点を突かれて狼狽えてしまう、最終決定者としての内閣総理大臣。また、ゴジラの秘密を独占しようとして、積極的に介入するアメリカ政府と米軍。次の権力ポストを画策する官僚等。


確かに今迄のゴジラ映画にはない、いわゆる「人間模様」な作りにはなるほどな的要素があったと感じましたし、特に総理大臣の狼狽え様などは、「誰がやっても同じ」なんだなーと痛烈に思いました。しかし、役者さんの小芝居が少し匂い過ぎてて、菅直人さんや村山富市さんなんかをどうしても連想してしまうのは、ワタクシだけだったんでしょうかね?(笑) 役者さんの選定というものは、どうしても大人の事情が絡んでしまうのでしょうけど、もう少し無名な役者さんでもいいから起用した方が、リアリティが増した気が確かにしました。


CGといいますか、特撮関係ですけど。
なんとかなりませんかね、もう少し。(笑)
経済的な問題なのか技術的な問題なのか人材の不足?なんでしょうか。
アサイラム・レーベルとかのB級映画より少し上、あるいは同等かも。昭和の東宝、技術の円谷、リスペクト感がたりないんだなと、痛切に思いました。


さて、この「想定外」という言葉の多用でしたが、
どうしても先の震災における福島第一原子力発電所の問題を連想せずにはいられませんでした。そして、福島原発はもはや「ゴジラ」と化してしまい、現在の人間が所持する科学では技術の進歩を待つ他なく、事故発生時も現在においても「想定外の事例でございまして…。」を連発する政府と関係者達。


もはやゴジラは、現実の中に存在するものなのですね。



0 件のコメント:

コメントを投稿